悩みを共有しながら患者さんに気づきを促す精神科医
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患者さんと悩みを共有しながら気づきを促す精神科医(1/3)
最も大切なのは「患者さんとの共感関係の醸成」
JR大船駅から徒歩約4分。賑やかな通りから一本入った閑静な場所に、大河内メンタルクリニックがあります。院長である大河内亘医師は、精神科一筋で約50年のキャリアを持つ経験豊富な医師です。1965年に東京大学医学部を卒業後、翌年に医師免許を取得。その後東京大学分院の医局長などを経て、平成9年に大船にメンタルクリニックを開設しました。以後、地域の医療に貢献し続けています。
大河内院長が日頃から診療で重視していることは、「患者さんとの共感関係の醸成」であるといいます。
「目標とするのは、患者さんの心の変容です。その時々の実際の診療では悩みをじっくり聴いた上で、患者さんとの共感関係の醸成に努めます。結論的には、それを基にして患者さんの心の変容を待つことになる」といいます。
「診療に関するこうした行為は、患者さんが提起している問題を、精神科医である私自身の問題に転換していく営みでもあります。それは人間同胞である個々の患者さんの負性の経験を通じて、人間存在についての洞察を深める手がかりでもある」そうです。
こうした内的な作業を通じて得られたものを患者さんに還元して行く過程で、患者さんの心が変容していくことが期待されるということのようです。
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