コラム

 公開日: 2012-03-29  最終更新日: 2014-07-17

分離発注にもいろいろありますが

分離発注のメリットを出すには
工務店やハウスメーカーに一括で発注する方法を採らず、いくつかに分けて発注すれば分離発注という言い方をする事が出来ます。例えばキッチンを知り合いの業者さんに発注する様なことも分離発注の範囲に入ります。分離発注するとその分コストダウンは可能ですが、大きなリスクがあることを理解しておく必要があります。キッチンの場合、手配と現場の準備を誰が行い、工事の上でトラブルが生まれた場合誰が責任を取るのか、を考えるとそれなりのノウハウが必要となります。このことからコストダウンと言うほどのメリットはありません。やはりなるべく多く分離して発注するところにメリットがあると言えます。

分離発注以前の状況
私が事務所勤めをしていた頃から独立してしばらくの間までは、分離発注方式を採っていませんでした。施主との打ち合わせと平行して設計を進めてゆく中で、目安にしていたのは坪単価です。坪○○万円 X 床面積 = 工事金額 という荒っぽい計算のまま進めてゆきました。施主と夢を語り合い、形を作ってゆく作業は設計者の醍醐味でもあるのですが、実施設計が終わり見積りを取ってみるとほとんどの場合が予算オーバーです。しかも20〜30%超えはいつものことで、何度も憂鬱な気分になったものです。

予算に合わせるには
ここから知恵を絞って何とかコストダウンしてゆくのですが、実際15%を超えた予算の壁を越えるのは至難の業です。仕様を随分変えなければならず、場合により設計変更も余儀なくされ、さらに予定金額で工事を請けてもらえる施工業者を探す始末でした。もちろん業者が見つかるまで相当の日数がかかり、見つかっても腕の良い業者とは限りません。最後は設計監理料だけでなく工事費も値切って何とかまとめていましたが、施主にも不安を与え、同時に無駄な時間を過ごすことになりました。建築設計というサービス業としては決して褒められたものではありません。

分離発注にはリスクが付きもの
何とか合理的にコストを調整する方法はないものか、と考えて少しだけ分離発注をすることもありましたが余り積極的には出来ません。なぜならトラブルが起こった時の責任の所在と現場に関わる難しさ、という大きな問題があるからです。分離をすればするほどコストダウンが可能ですが、その分このリスクが反比例して増えてゆくのです。

流行らない理由
世の中の設計事務所はこのことが良くわかっているので実践しているところは少ないと思います。また実践していても設計事務所が半ば請負業者の立場にいるのではないでしょうか。現場に関わることはノウハウでカバー出来ても、トラブルに対応する補償がなくては成り立たないのです。

リスクにはこの方法で対応
実はこの補償制度が確立された方式があるのです。オープンシステム株式会社が大手損保会社(三井住友海上ほか)と確立した「建物登録制度」があります。これはオープンシステムが運営するオープンネット会員が利用できるようになっています。私の事務所も10年以上前より会員となり分離発注を実践して来ました。

建物登録制度という選択
なぜ安心して分離発注を実践することが出来るのでしょうか。建物登録制度は3つの特徴があります。先ず、工事中のトラブルは保険で対応できること(保険制度)。次に設計事務所が業務を続けられなくなったときの引き継ぎ補償があること(引継補償制度)。最後に工事完成後10年目までの対応(検査保証制度)があることです。詳しいことは別のコラムでお知らせしますが、この仕組みが確立されているので私たち設計事務所も分離発注が実践可能で、施主も相応のメリットがあるのです。

補償制度


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