コラム

2015-09-14

相続対策を考えるうえでのポイント❸「名義預金」にご注意!

こんにちは。【相続と老後資金準備】専門FP 長谷川 泰且です。

相続対策シリーズ3回目、今回は「名義預金」について考えてみましょう。

コラムの中で税金や税務署についてのコメントを多く掲載しますが、私の経験に基づく「私見」であるという認識のもとにお読みください。専門家によっては全く別の見解を持っている人もいらっしゃると思いますがご容赦ください。

まずは「名義預金」について簡単にご説明します。

「名義預金」とは、何でしょうか?

このコラムを読んで頂いている人には、もしかしたらあまり聞き慣れない言葉かも知れません。
私が、実際の相談現場でこの言葉について質問した時、殆どの人は「名義預金」という言葉をご存じでありませんでした。しかしその意味を説明したところ、殆どの人は「それなら私もやっている。」と仰います。一体どういう意味なのでしょうか?

Aさん(ご主人/45歳)・Bさん(奥様/40歳)というご夫婦がいると仮定します。お二人は15年前に結婚し子供はいません。Aさんは年収800万円のサラリーマン、Bさんは専業主婦です。

食費や光熱費など家計に必要なお金はすべてAさんが負担しています。Bさんは収入がありませんので銀行通帳も持っていません。いつもはAさん名義の通帳やキャッシュカードを保管しています。
ある時Aさんは考えました。「うちには子供もいないし、もし私に何かあったら妻が困るかもしれない。私名義の通帳だけでは、いざという時に妻が困るかも知れないから今のうちに妻名義の銀行通帳をつくって少しずつお金を入れておこう。」と。
そしてBさんと相談のうえで、Bさん本人が銀行へ行って銀行口座をつくりました。Bさんは、Aさんのお給料の中から毎月5万円を自分の口座に入金して貯金を始めました。もちろんAさんも了解済みです。

いかがでしょうか?これが「名義預金」と言われるものです。
名義預金とは「他人名義の口座に、自分のお金を移すこと」で、【原則禁止】なのです!
みなさんは、こういう口座を持ってませんか?あるいは家族に持たせていませんか?
もちろん、『原則』ですから例外もありますよ。家族のあいだで、将来のために配偶者や子供の口座にお金を移すというのは現実問題としては、よくある話です。税務署などもそこまでうるさくは言わないですよね。

ただ、「名義預金」は【原則禁止】であるという事だけは覚えておいてください。

「名義預金」が問題になるケースは?

先程のご夫婦の例で説明します。
仮にAさんが会社社長で、毎月の給料が100万円であった。そしてBさんは、毎月30万円を自分の口座に移していたらどうでしょうか?
仮にAさんが80歳で亡くなった場合、お金の移動は35年間になります。そして、移動されたお金は1,260万円になりますね。
そして、Aさんには相続税がかかるだけの資産があった場合にどうなるでしょうか?

こういうケースでは税務調査が入って【名義預金】についても調べられる可能性があると言った方が良いでしょう。そして「税務調査」がいったん入ると追徴課税になるケースが殆どです。

実は「税務調査」になるときの調査項目は、所得税や法人税よりも「名義預金」である事が圧倒的に多いのです。また、調査に入るときには家族名義の銀行預金口座なども全部把握したうえで調査にきます。また、税金には時効がありますが、「名義預金」には時効がありません。

移動された資金が大きな金額であったり、相続税が発生するような場合には注意が必要です。

どうすればいいか?

最後に、どうすればいいのか?

まず、名義預金の大きな特徴を知ることです。それは3つあります。

①通帳の印鑑が「三文判」である。
②預入のみ。出金がない。
③親、あるいは配偶者が管理している。

そして、名義預金と見なされないためのポイントは3つです。あくまで私見ですが・・・。

①振り込む。つまり資金移動の証拠を残す。
②使う。つまり、名義だけ変えているのではないという事を通帳に「出金」という形で残す。
③口座名義人本人が管理する。

他にも、きちんと「契約書」を交わして生前贈与という形を整えることや、多額になった場合は毎年申告しておいたほうが良い場合もあります。

大事なことは、『名義だけ変えているのではない。税金対策ではない。』という事を第三者の目から見て分かるようにしておくことです。
「名義預金」ではなく、ちゃんとした「生前贈与」という対策にしておくことが必要かと思います。

もし、個別にご相談があればいつでも仰ってくださいね。

ありがとうございました。

この記事を書いたプロ

くらしのデザイン研究所 [ホームページ]

ファイナンシャルプランナー 長谷川泰且

神奈川県相模原市南区鵜野森1-32-21-205 [地図]
TEL:090-5120-6299

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